※福島県天栄村湯本地区 2013-9-1
福島県の中央南部に位置する天栄村は、人口約 7.000人の東西に長い村で
その中でも湯本地区は標高 600m以上の山間地です。
羽鳥湖や茅葺きの温泉宿などの観光が盛んですが、若者の流出による
高齢化が進んでおり、耕作放棄地が増えてきています。
※なぜりんどうか?
標高 600mを超える湯本は、年平均気温が約 9℃ 真夏でも夜は 20℃以下まで
冷え込む寒冷地です。内陸の山間地の冷涼な気候は、りんどうの花色をより
濃くします。
また、耕作放棄された水田をりようすることができるため、活気ある農村景観の再生
にもつながります。わたしたちは、大規模な農業ができない山間地の地形や
気候を逆手にとり、湯本地区ならではのなりわいとして、地域の発展に
寄与していきたいとかんがえています。
※生産者紹介
現在、おもに2名の農家が生産にあたっています。二人とも本格的な農業はこれが初めての
新米農家です。失敗の連続ですが、持ち前のチャレンジ精神で日々汗をかいています。
【星 昇】ほし しょう
理学修士。専門は植物系統分類学、地域再生。日本植物学会、日本植物分類学会
日本緑化工学会、福島県植物研究会会員。昭和54年、東京都生まれ。高校時代まで
埼玉県浦和市(現:さいたま市)で過ごす。東京農業大学農学部農学科卒、
東京都立大学大学院理学研究科生物化学専攻修士課程修了。
植物系統分類学を学ぶ。2004年より多摩市文化振興財団で植物担当の学芸員として
勤務。多摩丘陵をはじめとする里山の歴史的変遷について研究する。
その後庶務や音楽事業担当を経て退職。2009年より福島県天栄村湯本地域に移住し
東北大学大学院環境科学研究科産学連携研究員としてEIMY湯本プロジェクトに
参加。無農薬無施肥の「湯本ホタル農法米」や切り花用りんどうを栽培する傍ら
「湯本写真館」を運営し、半農半Xを実践している。
【星 あき子】ほし あきこ
昭和33年、福島県西白河郡大信村(現:白河市)に生まれる。高校卒業後、看護学校へ
進学し、埼玉県や神奈川県で、准看護師として病院に勤務する。
その後調理師免許を取得。ゴルフのプロ試験受けるも合格ならず、福島県天栄村湯本
のゴルフ場に勤務し、結婚。湯本に定住する。
2009年より東北大学大学院環境科学研究新妻研究室の湯本分室において技術補佐員として
EIMY湯本プロジェクトに参加。主に湯本の郷土料理について調査し
現在、古民家と郷土料理を活用した農家レストランを運営すべく活動している。
著書に「湯本エコミュージアムブックレット2湯本の郷土料理」がある。
※栽培品種
栽培している品種は尾瀬シリーズ(ドリーム系統)の「尾瀬の夢」と「尾瀬の愛」の
2品種です。品種の特性に加えて湯本の冷涼な気候により、濃く鮮やかな発色が自慢です。